大人を魅せるおもちゃ満載。気持ちの豊かさを求める傾向の現れ
東京おもちゃショー2007(会場:東京ビッグサイト 会期:6月28日~7月1日)が開催され、初日から2日間の業者専用期間に取材を行った。
今回出展の目玉として注目していたのは、海外メディアなどで報じられた米国ニューロスカイ社の「脳波に感応するライトセーバー」だったのだが、おもちゃショー事務局によると出展者名簿に同社の名前はなく、出展品目にも該当する商品がないと言うことで、とても残念なスタートとなってしまった。
目に付いたのは大人向けの癒し系おもちゃ
記者は20年ぶりにおもちゃショーの取材に赴いたのだが、当時に比べて大人向けのおもちゃが増えていると感じた。
本格的なサウンドで癒してくれる「LITTLE JAMMER PRO.」(バンダイ)
書斎をイメージしたブースにジャズメンと女性ボーカルのバンドをイメージしたミニフィギュアがジャズナンバーを演奏するバンダイの「LITT LE JAMMER PRO.」は、ケンウッドの音質マイスター萩原光男氏の監修を受けたもので、演奏する音楽は本物を追求したもの。好みのリキュールを入れたグラスを傾けながら、1日の疲れを癒したいアイテムと言える。
さらに、何度でも使える「∞プチプチ」(バンダイ)など、いらいら解消グッズも出展され、ストレス社会をパロディーにした商品も出展されていた。
昔懐かしいロボットやヒーローのキャラクターフィギアや、子供の頃憧れだった自動車のモデル、野球盤など、昔遊んだ記憶があるおもちゃの復刻版なども目に付いた。現在のおもちゃが懐古的なのかと疑問に思い、現在のおもちゃ事情を主催者である社団法人日本玩具協会見本市委員会専門委員の伊吹文昭氏に聞いた。
「昔に比べて『いい大人がおもちゃで遊ぶなんて』という風潮が薄れるとともに、社会の成熟にしたがって気持ちの豊かさを求める傾向が出てきたことの現れであると考えています。そして昔のおもちゃの形態を残しながら、内容は現代に即した仕掛けがされておりますので、現在のおもちゃは子供から大人まで年代は問わないですね」と語ってくれた。
東北大学川島隆太教授監修の「脳力トレーナー」(セガトイズ)
日本玩具協会の広報資料によると、2006年度の国内における玩具市場規模は6400億円で、対前年比93.7%と縮小傾向にある。しかしながら、社団法人コンピュータエンターテインメント協会調べによると、2006年1月から12月の家庭用ゲームの国内市場はソフト・ハード総計で6799億円、対前年比 111.9%と増加傾向であるという。
ニンテンドーWiiの発売や昨今の脳トレブームなども現在のおもちゃ市場の底上げに貢献していると言えるだろう。
やはりコンピュータゲームに負うところが多いおもちゃ市場と言えるが、対象世代が広がっているぬいぐるみや鉄道模型、ミニカーやステーショナリーなどが僅かながら増加傾向にある。
日本玩具協会がキーワードとしてあげる「親子で遊べるおもちゃ」「親も子も楽しめるおもちゃ」が今回のおもちゃショーに端的に表れていると言えよう。